ハッとさせられる一文を求めて
何気なく本を手に取り、パラパラとページを繰る。
タイトルに惹かれたのか、表紙の絵が素敵だったのか、それとも帯に書かれた一文が刺さったのか。
その理由はよくわからない。
でもそうやって開いた本の一文に、心を奪われてしまうことがごく稀にある。
最近だと歳のせいか、ビジネス本ばかりに目がいってしまう。
もちろん、それらの本にだって目から鱗が出るような言葉がたくさん組み込まれている。
最近読んだ本でいえば、ホリエモンの「多動力」。
この本がきっかけで、僕は新しい事を始めたのだからその影響力は相当なものである。
上手くいくかはわからないが、失敗してもまた挑戦していけばいつかは叶う。
そう思わされた。
ただ、僕はそういったビジネスや自己啓発系の本以上に、小説や物語に刻まれた文章の鋭さに舌を巻かされてきた。
そしてその本は決まって繰り返し読む。
1週間同じ本だけを鞄に入れ、表紙がボロボロになるくらいには読み込む。
正直理由はわからない。
どうしようもなく一緒に居たいような思いに駆られるのだ。
奇妙な表現だが、それは家族のような存在なのだと思う。
しばらく離れたくない気持ちで一杯になる。
そんな風に本に感情を入れてしまう。
もし共感してくれる人がいるなら、僕はその人と仲良くなるか、嫌いになるかのどちらかだと思う。
少なくとも関心を持つ。
そんな人に、出会ってみたい。