病気の時に考えてる事、治ると忘れる
朝目が覚めた時、僕は体調がすぐれない事に気がついた。どうにも体の節々が軋むように痛い。
あぁこれはまずいと思ったけれど、仕方がない。僕は無理やり起こした上半身をベットに戻した。
体温が上がっているせいか、僕の視界はなんだかぼやけて歪んでいる。まるで映画の回想シーンのようだ。現実を生きている気がしない。
僕はこういった時、きまって悲しくなる。それは僕が今という時間から除かれて、この世界に存在してはいけない孤独者のように感じるからだ。
僕は時間というくくりにとても敏感なのかもしれない。僕が初めて時間というものを知った時、現在から過去に流れていった時間には2度と戻れない事に絶望したものだった。
そんな事を考えていたからか、ふと一冊の本が読みたくなった。
有名な本だから、知ってる人は多いだろう。
僕はその本と共に治るまでベットで過ごそうと思う。
ミヒャエル・エンデ『モモ』
- 作者: ミヒャエル・エンデ,大島かおり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 新書
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